元旅行業界関係者の旅バカ日記   ときどき 猫

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響が大きくなるまで旅行業界で働いていました。もともと旅行、特に海外旅行が何より好きだった旅行バカの旅日記です。ときどき猫のお話もします。

『愛の不時着』のロケ地 in チューリッヒ①

チューリッヒについて

Zürich

人口 : 約42万人

標高 : 408m

スイスの国土の中央部やや北にあるチューリッヒ州の州都で、

全人口850万人ほどのスイスの中では最も多くの人達が生活しています

第2位で約20万人のジュネーヴや第3位で約18万人のバーゼルの2倍以上、

人口13万人台の第4位ローザンヌや第5位の首都ベルンと比べると3倍以上の人達が住む大都市です。


成田からの直行便が飛ぶ国際空港もこの街にあり、

金融の中心としてもヨーロッパではロンドンに次ぐ第2の都市です。

FIFA(国際サッカー連盟)の本部もある近代的な国際都市で、

また一方でローマ時代に遡ることもできる歴史のある街でもあります。

市内にも中世以来の旧市街の見どころが残るなど

観光地としても多くの観光客が訪れる場所でもあります。


『愛の不時着』のロケ地 in チューリッヒ


インターラーケンの周辺では主に雄大なアルプスの山々や、

清く澄みわたった湖などがその舞台として活用されていましたが、

大都市チューリヒの登場する場面では、

大自然とはまた違った魅力の感じられる、

風情の感じられる街の様子を映し出されていました。


街の中心部を流れる穏やかなリマト川や

ヨーロッパらしい石畳の街並みや教会などが調和する景色など

どの場面でも印象的でした。


劇中で登場した場面は数箇所ありますが、

今回はその中から2箇所をご紹介させていただきます。


 

Schipfe(シプフェ)通り


第11話ユン・セリが意味ありげに川辺に座り込んで、

石を川に投げ入れていた場面です。

時間にすると10数秒しか出てきませんが、

リマト川が光に反射するきらめきが間近に見られ、

またそれほど騒々しいところではないので、

ゆっくりと物思いに耽るには丁度よい場所だと思います。

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シプフェ


なお画面に少し写り込んでいた赤いパラソルは

レストラン「Schipfe 16」のもので、

絶好のロケーションと美味しい料理で人気があるようです。

場所はこの次にご紹介する土産店から

川沿いに南にすこし下ったところにあります。

 

Schweizer Heimatwerk(シュヴァイツァー・ハイマートヴェルク)


先にご紹介したSchipfe通りからわずかに北に進んだところ。

Rudoluf-Brun-Brücke(ルドルフ・ブル橋)のたもとにあります。

こちらも第11話に登場しました。

ユン・セリソ・ダンのふたりのショッピングの場面です。

のちに北朝鮮で再会したときにはお互い覚えていませんでしたが、

会話も交わしていました。

(というよりユン・セリが一方的に話しかけていたとも言えますが)


なおこのお店は1930年創業の歴史のある土産店で、

現在はチューリヒ市内と空港、ルツェルンにあり,

計6店舗が営業しているようです。

印象に残る店の外観の壁に描かれていた絵は、

遠くから見てもとても目立ちます。

 

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CHWEIZER HEIMATWERK

わたしも今回このお店で買物をしてきましたが、

例年より観光客が激減しているためお客さんはほとんどいませんでした。

やはり購買力の高い中国人をはじめとした外国人が少ない影響は大きいようです。

なおこの写真を撮ったときにいた団体客はイタリアの方々でした。

外国からの個人旅行客は特に山の方では見かけましたが、

団体客は今回の旅行を通してここでしか見かけませんでした。

イタリアは個人的に最も好きな国のひとつなので、

わたしもまた行きたいのですが、

今はCOVID-19が早く収束するのを待つしかありませんね。


・・・・・・話がそれましたが、

このシーンの中でフィーチャーされていたのはご存知キットカットです。

しかし通常はこの店では取り扱っていません。

Lindtのチョコレートなどは販売していますが。

キットカットについては、

このドラマの協賛会社としてスイスに本社がある

ネスレが参加していたために、小道具として使われたようです。


このときにソ・ダンはキットカットをまとめ買いしていましたが、

キットカットが次の写真撮影のシーンに非常に効果的に用いられています。

店の中でユン・セリが言っていた

「憂うつな時に甘い物を食べると気分がよくなるわ」

のセリフを受けての、

ソ・ダンのキットカットを頬張るシーン。

ネスレの広告としても完璧だと思いますw


またキットカットについて韓国事情に明るい方のブログなどを見ると、

日本では昔から馴染みのあるキットカットですが、

どうやら韓国で広く流通し始めたのは2016年だそうです

(輸入菓子として購入できるところはあったようです。)


このキットカットの歴史もなかなかに面白く、


1935年に「チョコレート・クリスプ」としてイギリスで誕生。

1937年に「キットカット」ブランドとして発売。

1973年に日本上陸。

1987年にネスレキットカットの発売元に。

2016年にネスレ日本が韓国にキットカットを輸出販売を開始。

現在では、日本は母国イギリスについで2番目のキットカット消費国だそうです。


そういった事情も踏まえて、

この場面は本編の時間軸よりかなり過去の出来事なので、

ユン・セリが当時韓国でそれほど出回っていなかったであろうものを

まとめ買いしていたのもある意味納得できます。

日本人の場合、いくらスイスのチョコレートとして有名とはいえ、

日本のスーパーでも手軽に買うことができるキットカット

こんなにたくさん買うことはないでしょう。


もちろんキットカットは美味しいですし、わたしも嫌いではないですが、

少なくともわたしならば、

他にも美味しいチョコレートのブランドが数多あるスイスで

コレを選ぶことはないです。

 

キットカットの話が長くなってしまいましたがw



店の品揃えとしては様々なスイス製品を取り扱っており、

定番のスイスナイフ、時計、スカーフなどのファッション小物、

インテリア雑貨、キッチン雑貨、Lindtのチョコレートなどがあります。

また2ヶ月後にクリスマスを控えていたので、オーナメントなどもありました。

 
 

チューリヒにはまだ『愛の不時着』のロケ地は残っていますが、

長くなったのでまた別の記事にてご紹介したいと思います。